ぐるぐる応援団は、石巻の仮設住宅で「みんなでつくってみんなで食べよう」という
『団地ごはん』のプロジェクトを行ってきました。
みんなでつくって、みんなで一緒にわいわい食べる。
地域で知らなかった方たちも、同じものをつくる中で、
自然な役割分担ができていました。
(献立づくりのうまいお母さん、仕切るお母さんがいたり、料理が上手なお母さん、
安く買い物するのが得意なお母さんがいたり。机を運ぶお父さんがいたり。)
そして、仮設住宅のお母さんたちがつくる家庭料理の味は、
とっても美味しいものでした。
『団地ごはん』の時の魅力を、もっと地域中心に、
三陸河北新報、河北新報の方を主催として、
石巻魚市場や漁港の女性部の方々や食生活改善推進員会の皆さん、
ヤフー!石巻の皆さんたちと「食でつながろうプロジェクト」をスタートしています。
そこから生まれた石巻のお弁当。
7/31、8/1の2日間限定で、ヤフー!復興ベースで販売しました。ご紹介します!
●「石巻・食でつながろう弁当」川開き祭りバージョン
(イラストは、石巻工業高校3年生、大橋めぐみちゃん作)
三陸河北新報社(石巻かほく)と河北新報社が取り組んでいる「食でつながろうプロジェクト」から生まれたお弁当をご紹介します。
このプロジェクトは、東日本大震災後、石巻地方を訪れている大勢の支援者に、市民手作りの家庭料理で感謝の気持ちを表したいとスタートしました。石巻地方の食文化を発掘し、さまざまな方々に三陸・石巻の食を知ってもらうことで、豊かな石巻産食材の販売促進を図る狙いもあります。6月16日に実施した1回目の交流会には約40品が出品されました。お弁当は、その中から5品と「いしのま★キッチン」のアイデアを入れ作り上げました。
プロジェクトの交流会は年度内にあと2回実施する予定です。結城登美雄氏(民俗研究家)や須能邦雄氏(石巻魚市場社長)らの助言を受けて取り組んでいます。
◆献立
(1)ギンザケのハンバーグ
石巻地方は養殖ギンザケの全国最大の産地。その脂の乗ったギンザケをハンバーグにしました。仮設住宅で暮らす吉野とよ子さんが考案したものを弁当用にアレンジしました。ギンザケは石巻魚市場から提供を受けました。付け合わせのミニトマトも石巻市産です。
(2)イカのごろ煮
スルメイカは夏から冬にかけて石巻、女川両魚市場に水揚げされます。イカの身と「ごろ」(腑=内臓)を野菜と一緒に煮たものです。阿部澄子さんが振る舞う牡鹿の家庭料理は、仮設住宅のボランティアに喜ばれています。
(3)アスパラ入りちくわの天ぷら
ちくわは水産加工業が盛んな石巻の名産品の一つ。地元産のアスパラを輪に入れ、天ぷらにしました。緑が鮮やかです。震災前、湊でお弁当屋さんを営んでいた阿部きくこさんのアイディアです。今は、「いしのま★キッチン」を盛上げています。
(4)オキアミ入り卵焼き
オキアミ(ツノナシオキアミ)は小エビに似ていますが、エビ類とは異なります。石巻ではイサダと呼ばれています。宮城など東北3県が主産地。不足しがちなカルシウムがとれます。被災しながら、石巻の食文化の発信に取組む千葉静さんの考案です。
(5)ワカメの茎の佃煮
ワカメの加工品では固い茎は敬遠されがちですが、この佃煮は歯応えも好評です。荻浜の仮設住宅で生活する江刺みゆきさんの味です。
(6)天日乾燥の環境保全米「ササニシキ」のご飯
環境保全米は、農薬や化学肥料の使用をできるだけ少なくして田んぼの環境を守りながら生産するお米です。稲刈りした後のお米は、今は機械乾燥が大半で、手間暇かかる昔ながらの自然乾燥はほとんど見られなくなりました。もちろん、味は格別です。佐藤功・貴子さん夫妻が作りました。梅干しも評判の地場商品です。
弁当献立アドバイス:江刺みゆき氏(宮城県漁協女性部連絡協議会副会長)佐藤貴子氏(石巻市桃生食生活改善推進員会)千葉静氏(料理研究家、食生活アドバイザー)「いしのま★キッチン」のお母さんたち
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デザイン協力:Message Design Center 今井陽輔さん
印刷協力:株式会社 ファウンテン 大泉実さん